Huaweiがリリースした最新フラッグシップモデル『P40』シリーズ。これまでと同様に、ドイツの大手メーカー『Leica』監修のもと、カメラの設計が行われている。P40シリーズは『P40』『P40 Pro』『P40 Pro+』の3モデルが登場。最上位モデルとなる『P40 Pro+』には光学10倍、光学とデジタルを併用したハイブリッド20倍、最大100倍のズーム機能が搭載されている。
100倍ズームレベルになると、拡大する事は出来ても、何が写っているのかは分からないのが通常レベル。しかしP40 Pro+の場合は違う。公式に公開されている撮影サンプル画像は圧巻の一言。
まずは高層ビルた建ち並ぶ都会の画像。奥にはオアシス的なプールが見える。P40 Pro +はそのプールを被写体として拡大。最大望遠倍率となる100倍時には、プールを横断する橋だけでなく、そこを渡る人影までもしっかりと捉えている。
次は海岸の画像。広角撮影時には、かろうじて海の上に何かが浮かんでいると分かる程度。それをP40 Pro+で徐々にズームすると、それが船である事が認識出来る。しかし100倍ズームのターゲットは船ではなく更に小さな被写体。砂浜に広がるビーチパラソルの下で、優雅に過ごす人々の姿まで写し出しているのだ。恐ろしい望遠機能、そしてアルゴリズム解析力だ。
スマートフォンに搭載されている光学ズームに関しては、最高性能を持つフラッグシップモデルでさえ2~3倍程度が主流。P40 Pro+が持つ『光学10倍』という高倍率は、勿論スマートフォン史上初。他メーカーを圧倒している。光学ズームの倍率が上がると、当然デジタルズームと併用した際の画質が上がってくる。
P40 Pro+の光学10倍ズームには、第二世代のペリスコープ技術が使われており、望遠倍率を高めるために、5回の光路反射を利用。前モデルとなるP30 Proと比較して、約178%光路長を伸ばす事に成功している。高倍率で高画質を維持する為には、組み立て精度が何よりも重要になってくる。P40シリーズの開発チームは、最終的に30nmの組み立て精度を達成。その事が、P40 Pro+の持つ光学10倍ズームの画質を引き上げているのは間違いない。
さらにデジタルズームの場合は、AIを駆使したアルゴリズム解析力が画質に大きな影響を及ぼす。つまり、P40 Pro+が示す100倍ズームの画質は、光学ズームとデジタルズーム、どちらの性能も優れていなければ実現出来ないという事だ。DxOMarkのスコアでもダントツの世界一となったP40 Pro+。そのクオリティは伊達じゃない。