これまでフラッグシップモデルしか作ってこなかったメーカー『OnePlus』が、混沌とする世界情勢を背景に、ついにミッドレンジモデルをリリースしました。
『OnePlus Nord』はミッドレンジなので、Socはいつもの『800』シリーズではなく、Snapdragon 765Gを搭載しています。競合となるのは、Xiaomi Mi 10 Lite、Softbankが7月31日から発売するOPPO Reno3 5G、さらに、Googleの最新モデル『Pixel 5』も同Socを搭載予定です。
ディスプレイはミッドレンジながら有機ELを採用。さらに上位モデルと同様に、90Hzのリフレッシュレートをサポート。ミッドレンジに高速ディスプレイを採用する場合は、コストダウンの為に大体液晶を使用します。出来る限りはフラッグシップモデルに近づけようという、OnePlusらしい企業努力が感じられますね。
カメラは上位モデルのOnePlus 8よりひとつレンズの多いクアッド仕様。メインカメラにはSONY IMX 586が使用され、解像度は4,800万画素に対応。さらにマクロカメラ、超広角カメラと、ここまではOnePlus 8と同じ構成。さらに、『OnePlus Nord』には『深度測定カメラ』が追加されているので、カメラスペックに関しては上位モデルを一歩リードしていると言えますね。
さらにリアカメラだけでなく、フロントカメラも一歩リード。『OnePlus 8』『OnePlus 8 Pro』がシングルレンズなのに対し、『OnePlus Nord』はデュアルレンズ。800万画素の超広角カメラに加え、SONY IMX 616を採用する3,200万画素の高解像度カメラを搭載。OnePlusはこれまでフロントカメラにあまり力を入れてこなかったイメージなので、『OnePlus Nord』の登場で女性ユーザーを増やす事が出来るかもしれません。
充電技術に関しても、最上位モデルに利用されている『Warp Charge 30T』をしっかりと継承。わずか30分で、電池切れの状態から70%の充電を行う事が可能です。OnePlus 8 Proに搭載されている、30Wの急速ワイヤレス充電機能は流石に非搭載ですね。
OnePlusの端末を使う一番のメリットは、通信、処理速度、電力効率に大きなプラスの影響を与える『OxygenOS』を使えるということ。一度OnePlusのスマートフォンを使うと、その圧倒的なスピードの速さに誰もが驚きます。それを裏で支えているのがOxygenOSです。Socはミッドレンジ用のSnapdragon 765Gですが、それ以外の部分はフラッグシップモデルとほぼ同じ。そしてOxygenOSが使える『OnePlus Nord』。ミッドレンジの新境地を開拓する事は出来るのか。
一番の問題は価格です。かなりフラッグシップよりな作りになっているので、Soc以外の部分で生産コストが落ちているとは思えません。OnePlus初となるミッドレンジの価格は、8GB/128GBモデルが49,000円程度(399ユーロ)、12GB/256GBモデルが61,500円程度(499ユーロ)。OPPO Reno3 5Gと比較すると圧倒的に安く、Xiaomi Mi 10 Liteよりは高いですね。どの程度の売上を達成する事が出来るのか、要注目です。
最新ミッドレンジモデルをリリースしたばかりのOnePlusですが、24日の15時まで開催されているサマープライムセールでは、上位モデルの『OnePlus 8』と『OnePlus 8 Pro』が激安に。OnePlus 8は5万円台まで値下がりしているので、今の価格であれば『OnePlus Nord』ではなく、Snapdragon 865を搭載している『OnePlus 8』を購入するのがベストでしょう。サマープライムセールのクーポン配布は下記の記事から行っています。人気モデルは期間内に品切れになるのでご注意ください。