サブブランドの導入が遅れていた『NTTドコモ』が、『サブブランド』ではなく『新料金プラン』というかたちで『ahamo』をリリースしました。サービスの提供は2020年3月から。先行受付は既に開始されており、サービス提供開始日の前日までに申し込みを行うと、Dポイントが『3,000ポイント』プレゼントされます。
『ahamo』の内容はというと、通信容量は『20GB』。さらに容量を使い切っても最大『1Mbps』の通信速度が確保されるというもの。サービスには『5分間何度でもかけ放題』も含まれます。まだ使える地域は殆どありませんが、『5G』にも対応。ただし『3G』が使えなくなるので、利用する場所によって電波状況が悪くなる可能性も。さらに『docomo』ドメインのメールも使えずと、細かい部分で一般プランとの明確な違いあり。利用料金は『2,980円(税込:3,278円)』。
『ahamo』と競合するのが、同じMNOサービスとなる『Softbank』の『ワイモバイル』と『au』の『UQモバイル 』。『NTTドコモ』はこれまで同じ価格帯に位置するサービスを提供していませんでしたが、今回後発としてその枠に『ahamo』をリリース。『ahamo』のメリットはユーザーに直接回線を提供する事により、一般的な格安SIM(MVNO)と比較して通信速度が安定します。
では、競合となるMNOサービス『ワイモバイル』『UQモバイル 』と2年間のランニングコストを比較していきましょう。
NTTドコモ(ahamo)の通信利用料金
- 回線:docomo回線
- 契約プラン:ahamo(20GB)
- 月額利用料金:2,980円(税込:3,278円)×24カ月=78,672円(税込)
- 通話料:30秒/20円(税込:22円)
- かけ放題:時間制限なし=1,000円(税込:1,100円) 5分以内何度でも=無料
- 2年間の合計利用料金=78,672円(税込)
Ymobile(MNO)の通信料金
- 回線:Softbank回線
- 契約プラン:シンプル20(20GB)
- 月額利用料金:4,480円(税込:4,928円)×24カ月=118,272円(税込)
- 通話料:30秒/20円(税込:22円)
- かけ放題:10分以内何度でも=無料
- 2年間の通信コスト=118,272円(税込)
UQ mobileの通信利用料金
- 回線:au回線
- 契約プラン:スマホプランV(20GB)
- 月額利用料金:3,980円(税込:4,378円)×24カ月=105,072円(税込)
- 通話料:30秒/20円(税込:22円)
- かけ放題:時間制限なし=1,700円(税込:1,870円) 10分以内何度でも=700円(税込:770円) 60分定額=500円(税込:550円)
- 2年間の合計利用料金=105,072円(税込)
『ahamo』『ワイモバイル』『UQモバイル 』を比較すると、『ahamo』がダントツで安い事が分かります。この料金体系が続けば、『20GB』という通信量においては『ahamo』の独り勝ちでしょう。しかしこれはあくまで『20GB』という大容量を必要とする人たち『界隈』での話です。
MMD研究所が2020年11月27日に発表した調査データ(スマートフォンを利用している全国の15~69歳の男女14,639人(楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)を除く)を対象』)によると、月々の通信利用量が『1GB以下~7GB未満』の人が『61.4%』。つまり半数以上の人にとって『20GBは不要』という事になります。
『7GB~20GB』という、『ahamo』のプラン内容に適合する人はわずかに『7.7%』と最も低い割合。コアではありません。
『格安SIM』の利用者に限定すると、なんと『8割』が『1GB以下~7GB未満』のプランで契約している事が明らかになっています。
最もコアな『1GB以下~7GB未満』のユーザーを対象とした『格安SIM(MVNO)』の料金プランがコチラ。
IIJmio(MVNO)の通信料金
- 回線:docomo回線/au回線
- 契約プラン:音声通話SIM 6GB
- 月額利用料金:2,220円(税込:2,442円)×24カ月=58,608円(税込)
- 通話料:【通常】30秒/20円(税込:22円) 【みふぉんダイヤル使用】30秒/10円(税込:11円)
- かけ放題:誰とでも3分以内/家族10分以内何度でも=600円(税込:660円) 誰とでも10分以内/家族30分以内何度でも=830円(税込:913円)※11月4日までキャンペーンで0円
- 2年間の通信コスト=56,608円(税込)
OCNモバイルONE(MVNO)の通信料金
- 回線:docomo回線
- 契約プラン:通信6GB音声対応SIM
- 月額利用料金:1,980円(税込:2,178円)×24カ月=52,272円(税込)
- 通話料:【通常】30秒/20円(税込:22円) 【OCNでんわアプリ使用】30秒/10円(税込:11円)
- かけ放題:10分以内何度でも=850円(税込:935円) 通話料上位3番号への通話=850円(税込:935円) 10分以内何度でも+通話料上位3番号への通話がセット=1300円(税込:1,430円)
- 2年間の通信コスト=52,272円(税込)
mineo(MVNO)の通信料金
- 回線:au回線、docomo回線、Softbank回線
- 契約プラン:デュアルタイプ6GB
- 月額利用料金:
au回線=2,190円(税込:2,409円)×24カ月=57,816円(税込)
docomo回線=2,200円(税込:2,420円)×24カ月=60,192円(税込)
Softbank回線=2,630円(税込:2,893円)×24カ月=69,432円(税込) - 通話料:【通常】30秒/20円(税込:22円) 【mineoでんわ使用】30秒/10円(税込:11円)
- かけ放題:10分以内何度でも=850円(税込:935円) 定額30分=840円(税込:924円) 定額60分=1,680円(税込:1,848円)
- 2年間の通信コスト:
au回線=57,816円(税込) docomo回線=60,192円(税込)Softbank回線=69,432円(税込)
nuro mobile(MVNO)の通信料金
- 回線:au回線、docomo回線
- 契約プラン:Mプラン 7GB(音声通話つき)
- 月額利用料金:
au回線=2,800円(税込:3,080円)×24カ月=73,920円(税込)
docomo回線=2,280円(税込:2,508円)×24カ月=58,080円(税込)
Softbank回線=2,800円(税込:3,080円)×24カ月=73,920円(税込) - 通話料:【通常】30秒/20円(税込:22円) 【nuro mobileでんわ使用】30秒/10円(税込:11円)
- かけ放題:10分以内何度でも=800円(税込:880円)
- 2年間の通信コスト:au回線=73,920円(税込) docomo回線=58,080円(税込) Softbank回線=73,920円(税込)
LINEモバイル(MVNO)の通信料金
- 回線:Softbank回線
- 契約プラン:音声通話SIM 6GB
- 月額利用料金:2,200円(税込:2,420円)×24カ月=58,080円(税込)
- 通話料:【通常】30秒/20円(税込:22円) 【みふぉんダイヤル使用】30秒/10円(税込:11円)
- かけ放題:10分以内何度でも=880円(税込:968円)
- 2年間の通信コスト=58,080円(税込)
一部の格安SIMで『6~7GB』程度通信しているという人であれば、『ahamo』への乗り換えを検討する余地はあるかもしれません。しかし格安SIMの8割のユーザーは月の通信利用量が『7GB』未満。該当者が多いとは思えません。月の通信が『3GB』の人であれば、上記から利用料金は更に安くなります。一般的な『格安SIMユーザー』からすると『20GB』は不要な容量であり、『2,980円(税込:3,278円)』という利用料金は決して安くはありません。

OCNモバイルONEの音声対応SIM利用料金プランは1,180円~
また、『5分かけ放題』サービスについても、あまりメリットは感じられれないのが正直なところ。なぜなら、原状で誰かと連絡をとりあう時はほぼ『LINE』。最近では電話番号を知っている相手の方が圧倒的に少なくなりました。そしてたまに『電話番号』を使って通話しようとすると、決まって『ナビダイヤルでおつなぎします』のアナウンス。近頃『ナビダイヤル』が異様に増えたと思いませんか?『ナビダイヤル』はかけ放題の対象外。しかも『ナビダイヤル』に限ってやたらと待たされませんか?何かがおかしい様な。
私はスマートフォンヘビーユーザーなので、『ahamo』に魅力は感じています。しかし、本来行うべきなのは『通信料引き下げ』ではなく『回線利用料金の引き下げ』ではないでしょうか。そうすれば『MVNO』も含め、全てのユーザーが一律でその恩恵を受ける事が出来るはず。最も必要とされていない『20GB』での値下げ合戦。はたして意味はあるのでしょうか。
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