片手にスッポリと収まる5.9インチサイズのスマートフォン『Zenfone 8』。前モデルとなるZenfone 7の6.67インチから0.77インチ小さくなりました。画面が小さくなった分重量は約235gから約169gまで軽量化。66gの違いは画面サイズ以上に大きいです。
コンパクトサイズ軽量設計ながら、Socには『Snapdragon 888』を搭載するASUSを代表するフラッグシップモデルZenfone 8。小さな巨人はどの程度のポテンシャルを持つのか。
Snapdragon 865を搭載するZenfone 7、そしてZenfone 8と同じSnapdragon 888を搭載するOPPO Find X3 Proとはどの程度性能に差があるのか。実機を使って比較検証しました。まずはスマートフォンの性能をトータルで示すAntutuのベンチマークスコアから。
Zenfone 7、Find X3 Pro、Zenfone 8のトータル性能をAntutu Benchmark(Ver.9)で比較
Zenfone 7が『677,328』、Find X3 Proが『738,631』、Zenfone 8が『766,952』となり、Zenfone 8のスコアが一番高い結果に。Zenfone 7から最も大きく強化されているのがGPU性能。6万5千程度のスコアアップ。
ただしFind X3 Proと比較すると3万近く数値が低いので、ZenfoneはGPUよりCPU、MEMスコアに力を入れている事が分かります。それに伴いアプリの動作速度を示すUXスコアが向上。ゲームに特化して選ぶならFind X3 Proですが、トータルで処理速度に優れているのはZenfone 8と言えるでしょう。
Zenfone 7、Find X3 Pro、Zenfone 8のCPU性能をGeekbench5で比較
CPUの測定に特化したベンチマーク測定アプリ『Geekbench5』。複数のコアで処理を行うマルチコアはZenfone 7が最も高い数値を出し『3,359』。
Zenfone 8はほぼ同じで『3,327』。ただし単独で処理するシングルコアでは『1,103』までスコアを上げており、少ないコアで重たいデータを処理出来る様に調整されています。
同じSnapdragon 888を搭載するFind X3 Proと比較しても200以上シングルコアのスコアが高いZenfone 8。演算処理が得意な優等生である事が実証されました。
Zenfone 7、Find X3 Pro、Zenfone 8のGPU性能を3DMarkで比較
グラフィックの処理をメインに行うGPUの性能を数値化してくれる『3DMark』。重たいデータを再生し、平均的に表示可能なフレームレートも算出してくれます。
Zenfone 7とZenfone 8には大きな数値の開きがあり、Zenfone 8ではグラフィック処理能力が1.5倍近くも向上している事が明らかに。
AntutuではGPUスコアに3万近く開きがあったZenfone 8とFind X3 Pro。しかし3DMarkの計測結果に大差はなく、平均フレームレートも1.1FPS低い程度。違いを体感出来るレベルではありません。
Zenfone 8で『Asphalt 9』『PUBG Mobile』『原神』をプレイ!バッテリーの減りや温度上昇を検証
負荷の重いグラフィック処理能力も高いと証明されたZenfone 8。高負荷なグラフィックを設定を出来る『原神』『Asphalt 9』『PUBG MOBILE』で実際に遊んでみました。
Asphalt9(アスファルトナイン)
大迫力のグラフィックでスピード感あふれる大人気レースゲーム『Asphalt 9』。約10分間継続的にゲームを行った結果、電池消費は約5%、バッテリー温度は38度まで上昇。端末が若干温かくなりますが問題の無いレベル。
- リフレッシュレート設定:90Hz
- フレームレート設定:60FPS
- グラフィック設定:高品質
- プレイ時間:約10分
- 輝度:50%程度
- 電池消費:約5%
- バッテリー温度変化:28度→38度
PUBG Mobile(ピーユービージーモバイル)
フレームレートやグラフィック品質の設定を細かく行える代表的なバトルロワイヤル『PUBG Mobile』。高負荷なグラフィック設定で約10分間フィールドを動き回るも電池消費は僅か3%。温度上昇も38度とこちらも許容範囲。
- リフレッシュレート設定:90Hz
- フレームレート設定:極限
- グラフィック設定:HDR
- プレイ時間:約10分
- 輝度:50%程度
- 電池消費:約3%
- バッテリー温度変化:27度→38度
原神(ゲンシン)
独特な世界観と美しいアニメーションに引き込まれる原神。動作が重いゲームとしても有名です。電池の減り約8%、バッテリー温度は43度まで上昇とギリギリライン。バッテリーは45度を超えると劣化しやすくなると言われているので、ファンを使用するか、フレームレートとグラフィック設定を下げてプレイした方が良いでしょう。
同じグラフィック設定でもmoto g100はそこまで発熱しなかったので、原神を目的にスマートフォンを購入するのであれば、同端末がお勧めです。
- リフレッシュレート設定:90Hz
- フレームレート設定:60FPS
- グラフィック設定:カスタム
- プレイ時間:約10分
- 輝度:50%程度
- 電池消費:約8%
- バッテリー温度変化:30度→43度
画面サイズはあまり気にならなかったZenfone 8。スピーカーから聴こえる音がとんでもなかった
Zenfone 8で実際にゲームをプレイしてみて、画面のサイズは思っていた程気になりませんでした。画面に少し目を近づければ調整出来る範疇。そしてやはり軽いは正義です。
それよりも圧巻だったのが『音』です!Zenfone 8のスピーカーはDirac HD Sound(音響補正)の技術を採用。さらにCirrusLogic社のスマートアンプ『 CS35L45』を内蔵しているので、通常のステレオスピーカーとは音がまるで異なります。
Asphalt 9で走行している時、PUBG Mobileで銃を撃った時、原神はオープニングから端末が若干振動するほど響きます。スマートフォンに搭載されているスピーカーとしては頑張り過ぎなレベル。
小さな巨人が持つとんでもないポテンシャル。処理能力から音響まで申し分なし。小型ハイエンドを探している人には迷わずお勧めですね。
ASUS Zenfone 8を購入すべきポイント
- SocにSnapdragon 888 5Gを搭載。圧倒的な処理能力により負荷の重い3Dゲームから編集作業までラクラクこなす。
- 重量を約230gから約169gに軽量化。片手持ちも容易なスリム設計。片手持ちに最適化した片手モード搭載。
- 1秒間に画面を切り替え可能な回数を示すリフレッシュレートは最大90Hzから120Hzに。流れる様な滑らか表示が可能に。
- ディスプレイのガラス素材には2mからの耐落下性能2m(通常は80cm程度)、前世代から耐擦傷性を最大2倍に高めたCorning® Gorilla® Glass Victus™を採用。
- ピーク輝度が700nit(HBM)から1,100nit(HBM)に向上。屋外など明るい場所でも画面に表示された情報が見やすい。
- ダークモード設定時に低消費電力効果を得られる有機ELパネルを採用。応答速度が液晶と比較して速いので動画鑑賞やゲームプレイにも最適。HDR 10+コンテンツの再生にも対応。
- 画面内指紋認証搭載。マスク着用時にもスタイリッシュに素早くロックを解除。
- ストレージにUFS3.1、メモリにLPDDR5といった高速規格を採用。アプリの起動やデータの読み書きがより速く。
- メインカメラのイメージセンサーにSONY IMX 686を使用。世界一有名な画像評価サイトDxOMarkにおいて写真スコア126の高評価を受ける。
- 4軸光学式手ブレ補正を搭載。光の少ない場所や動画の撮影時に大きな効力を発揮。
- Dirac HD Sound(音響補正技術)を採用したデュアルスピーカーがゲームプレイや動画鑑賞をとことん盛り上げる。
- CirrusLogic社のスマートアンプ『 CS35L45』を内蔵。広いダイナミックレンジ、深い低音、優れたバランス、低ノイズによる大音量を実現。オーディオプレーヤーとしての性能も秀逸。
- 最高水準となるIP68の防塵防水規格に準拠。お風呂スマホユーザーにもお勧め。
- FeliCaチップを搭載する事でおサイフケータイに対応。券売機に並ばずにSuicaやPASMOの定期券を発行する事も。
- docomo、Softbank、au、楽天モバイルにフル対応。SIMカードを2枚同時に使用するDual SIM運用(nano SIM×2)も可能。
- 高速通信ネットワーク5Gをサポート。回線が普及してからも機種変なくそのまま使える。
ASUS Zenfone 8の主な仕様
Zenfone 8 | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon 888 5G(5nm)
|
容量 | 8GB/128GB、8GB/256GB、16GB/256GB
|
電池 | 4,000mAh(最大30W(25分で60%充電完了) |
重量 | 169g |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
フロントカメラ
|
防水防塵 | IP68 |
オーディオ | デュアルスピーカー(Dirac)、スマートアンプ搭載 |
SIM | nano SIM×2スロット |
おサイフケータイ | 対応 |
OS | ZenUI 8(Android 11) |
Zenfone 8の対応周波数帯に関する情報
- 5G NR:n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78
- FDD-LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28
- TD-LTE:B34/B38/B39/B40/B41/B42
キャリアアグリゲーション :6CA(DL)/2CA(UL) 対応 - W-CDMA:B1/B2/B3/B4/B5/B6/B8/B19
- GSM/EDGE:850/900/1,800/1,900MHz)
docomoの周波数帯対応状況(グローバルモデル)
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)