Motorolaの薄型軽量スマートフォン『Motorola edge 20』。私は購入前、正直このスマートフォンにあまり期待をしていませんでした。その理由が『電池容量』。
Motorola edge 20は画面サイズが『6.7インチ』。これは画面サイズの大型化が進むAndroidスマートフォンの中でもかなり大きい部類に入ります。
画面の大型化に合わせて電池も大容量に。5,000mAh以上の電池容量を持つ端末が珍しくなくなりました。しかしMotorola edge 20はわずか『4,000mAh』。
電池容量を大きくすると、物理的に厚みと重量が増します。下位モデルとなるMotorola edge 20 fusionは電池容量が5,000mAhと大きめですが、重量はMotorola edge 20の『約163g』から『約185g』に。厚みも『6.99mm』から『8.25mm』へとサイズアップしています。
持ちやすさを重視するのであれば、『薄型軽量』モデルを選ぶべき。ただし『電池のもち』が犠牲になるのであれば、多少重くて持ちづらくても『電池大容量』を優先すべきと考える人はそれなりに多いかと。
電池が著しく減るのは端末に負荷がかかっている時。スマートフォンの性能をトータルで数値化する『AntutuBenchmark』の測定時はそれが顕著に。
ハイエンド用のSoc『Snapdragon 888』を搭載するASUSの『Zenfone 8』は、Motorola edge 20と同じ4,000mAhの電池容量を搭載(画面サイズは5.8インチと一回り小さめ)しています。
同端末でAntutuBenchmarkのスコアを測定した結果、『79,9710』という高いトータルスコアを出しつつ電池残量が『9%』低下。バッテリー温度も『11度』上昇しています。
対するMotorola edge 20の測定結果はトータルスコアが『531,408』。数値差は大きいですが、電池の減りは半分以下となるわずか『4%』。バッテリー温度の上昇も『2度』に抑えられています。
もっともスコアが大きく開いているのは『GPU』で約2倍。GPUはゲームプレイ時に大きな影響を及ぼします。よって負荷の重いゲームを高いグラフィッククオリティでプレイ出来るのは問答無用でZenfone 8。
ただしゲームプレイ以外の部分で重要なのはGPUではなく『CPU』のスコア。CPU性能が高くなるとアプリの動作速度が向上し、『UX』の数値がアップ。
『CPU』と『UX』に関して言えば、両モデルにGPUほど大きな差はみられません。そしてこの数値が正しいというのは、実際にZenfone 8とMotorola edge 20を操作すれば分かります。
4G世代のミッドレンジモデル『Redmi Note 10 Pro』はカメラ性能が素晴らしいスマートフォン。ただし『CPU』『UX』スコア共にZenfone 8、Motorola edge 20から大きくスコアダウン。この程度数値に開きがあると、動作速度の違いが体感ではっきりと認識出来るレベルに。
Motorola edge 20の大きく優れたポイントは、温度上昇と電池の減りが5,000mAhの大容量電池を搭載するRedmi Note 10 Proとほぼ変わらないところ。これにはプロセスサイズの微細化が影響。プロセスサイズは一般的に小さくなるほど電力効率が上がるとされています。
Redmi Note 10 Proが採用するSnapdragon 732Gの『8nm』から、Motorola edge 20のSnapdragon 778G 5Gは『6nm』に縮小。設計技術の進化により、電力消費を抑えつつCPU性能(GPUもですが)の大幅アップを実現。
Motorola edge 20にさらなるゲーム性能も求めれば、1,000mAh以上電池容量を増やす必要があるでしょう。しかしこのスマートフォンはあくまで効率性を追求したモデル。
電力消費を高めるリフレッシュレート『144Hz』設定時も、ダークモードを組み合わせれば電池の減りは気にならない程度。4,000mAhへの不満は感じませんでした。
ただし無駄に電力消費を高める可能性があるので、通常利用ではコンテンツに合わせてリフレッシュレートが最適化される『自動』、電池もちを優先するのであれば『60Hz』に設定した方が良いでしょう。これは他のスマートフォンでも言えること。
使用頻度の低いアプリの電池使用を制限する『Adaptive Battery』にも対応。バッテリーセーバーがOFFの状態でも、この設定をONにすると待機時の電池の減りが延びる印象。
『速い動作速度』『6.7インチの大画面』『薄型軽量』に加えて『電池もちが良い』スマートフォンは海外市場を含めても稀。ゲームをあまりしない人にとっての完成形とも言えるMotorola edge 20。カメラ画質も良好です。
Motorola edge 20主な仕様
Motorola edge 20 | |
---|---|
Soc | Snapdragon 778G 5G(6nm) |
容量 | 6GB/128GB |
電池 | 4,000mAh(最大30W) |
重量 | 163g |
画面 |
|
カメラ |
リアカメラ
|
オーディオ | シングルスピーカー |
イヤフォンジャック | 対応 |
Bluetooth | 5.2 |
NFC | 対応 |
位置情報 | GPS、AGPS、LTEPP、SUPL、Glonass、Galileo |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax* (2.4GHz / 5GHz) *Wi-Fi 6E対応 |
SIM | 2スロット、DSDS(5G+4G) |
防水性能 | IP52 |
OS | Android 11 |
Motorola edge 20にお勧めな格安SIM
- 5G: Sub-6GHz band n1/n3/n5/n7/n8/n28/n38/n41/n66/n77/n78
- 4G-LTE:
B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B18/B19/B20/B26/B28/B32/B34/B38/B39/B40/B41/B42/B43/B66 - 3G: W-CDMA:B1/B2/B4/B5/B8
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band18(◎)、Band41(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)