モバイル通信の速度が著しく低下しやすいのは、ユーザーが集中する平日『お昼』の時間帯。速度が著しく低下する理由は、高速通信が可能な『高周波帯域』が混雑するから。高速道路も渋滞すれば速度を落とさざるを得なくなるのと似たような状況です。
混雑時の通信速度は通信業者によってバラバラ。基本的には回線や帯域を自社で提供している『MNO』が有利となりますが、『格安プラン』においては差別化の為か速度低下の動きも。『MNO=混雑時でも速い』という理論が通じなくなってきたのです。
今回は『LINEMO』『mineo』『NUROモバイル』『UQモバイル』『OCNモバイルONE』『IIJmio』6社の通信速度を『平日(5月13日金曜日)』『休日(5月14日土曜日)』お昼の時間帯(午後0時~13時)に実測しました。混雑時でも高速通信を維持している通信業者はどこなのでしょうか。
LINEMO、mineo、NUROモバイル、UQモバイル、OCNモバイルONE、IIJmioの通信速度をお昼に実測した結果
LINEMO
SoftbankのオンラインブランドとなるLINEMO。同社が提供する『LINEギガフリー』では、LINEを使用したメッセージのやりとり、音声通話に加えてビデオ電話使用時もデータの消費は『ゼロ』。LINEを使用して日常的に色々な人とコミュニケーションをとっている人にお勧めです。
今回の計測においては平日、休日ともに10Mbps以下と速度が振るわない結果に。休日のお昼は平日と比較してユーザーが減るので、通常であれば平日より速度が上がるはず。それが大差無いので、LINEMOに速度を期待するのは現状でやや厳しいか。
- 音声対応SIM基本料金:990円(税込)~
- 契約月の基本料金:日割り
- 通話料金:22円/30秒
- データ容量:3GB~
- 翌月くりこし:非対応
- 5G:対応
- 低速切り替え:非対応
- 通信回線:SoftBank
- 公式サイト:https://www.linemo.jp/
mineo
最大『1.5Mbps』の通信速度で『データ通信し放題』がメインサービスとなるmineo。2022年3月7日にサービスの提供が開始された新プラン『マイそく』では、月~金の12時~13時以外は最大『1.5Mbps』で通信し放題。月額基本料金『990円(税込)』は破格の安さ。
低速重視のため高速通信はかなり微妙。節約モードを解除しても速度が大きく上がる事はありませんでした。『1.5Mbps』を安く安定的に提供する為なのであれば仕方無いのかも。
- 音声対応SIM基本料金:990円(税込)~
- 契約月の基本料金:日割り
- 通話料金:22円/30秒(無料通話アプリmineo電話を使うと10円/30秒)
- データ容量:1GB~
- 翌月くりこし:対応(マイピタ)
- 5G:非対応
- 低速切り替え:対応(マイピタ)
- 通信回線:NTTドコモ、SoftBank、au
- 公式サイト:https://mineo.jp/
NURO Mobile
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供するモバイル通信サービス『NUROモバイル』。主軸となる『NEOプラン』『NEOプラン Lite』では、20GBのデータ容量を使い切った後も最大『1Mbps』の実用的な速度が維持されます。
さらに同プランでは『専用の帯域』が用意。今回の計測ではその専用帯域が活かされたのか、平日のお昼ながら『60Mbps』というMVNOらしからぬ速度を記録。休日(土曜日)も『50Mbps』と安定。この速度を今後も維持していただきたいですね。
- 音声対応SIM基本料金:792円(税込)~
- 契約月の基本料金:無料
- 通話料金:22円/30秒(NUROモバイルでんわサービスの利用で11円/30秒)
- データ容量:3GB~
- 翌月くりこし:対応
- 5G:対応(無料の5Gオプションに申し込み必要)
- 低速切り替え:非対応
- 通信回線:NTTドコモ、SoftBank、au
- 公式サイト:https://mobile.nuro.jp/
UQモバイル
MNOサービスなのに『高速』と『低速』が切り替え可能。さらに余ったデータの『翌月くりこし』まで可能なUQモバイル。くりこしプラン +5Gの『M』『L』は低速時も最大『1Mbps』で通信可能。YouTubeを長時間観たりストリーミング音楽を聴くにも最適です。
これまでに何度もUQモバイルで速度を実測してますが、速度が極端に遅かったことは一度もありません。平日の昼に『72Mbps』は申し分なし。空いている時間帯であれば100Mbpsを超えることも珍しくありません。
- 音声対応SIM基本料金:1,628円円(税込)~
- 契約月の基本料金:日割り
- 通話料金:22円/30秒
- データ容量:3GB~
- 翌月くりこし:対応
- 5G:対応
- 低速切り替え:対応
- 通信回線:au
- 公式サイト:https://shop.uqmobile.jp/
OCNモバイルONE
音声対応SIMの契約時に、SIMフリースマートフォンを激安価格で購入出来るOCNモバイルONE。音声対応SIM全てのコースに『MUSICカウントフリー』『5Gオプション』が無料で付帯。MUSICカウントフリーは対象となる音楽配信サービスの通信がノーカウントに。5GオプションではNTTドコモが提供している『5G』を利用可能。スマートフォンと無料オプション目的の契約も十分にアリ。
平日お昼の速度は『12Mbps』。LINEMO、mineo、IIJmioよりは速いですが、同社にしてはイマイチな印象。繁忙期の3月、4月にユーザーが増え、一時的に速度が遅くなっているのかもしれません。休日のお昼は『59Mbps』。今後平日もこの程度まで改善されることを期待。
- 音声対応SIM基本料金:550円(税込)~
- 契約月の基本料金:無料
- 通話料金:11円/30秒
- データ容量:500MB~
- 翌月くりこし:対応
- 5G:対応(無料の5Gオプションに申し込み必要)
- 低速切り替え:対応
- 通信回線:NTTドコモ
- 公式サイト:https://www.ntt.com/personal/services/mobile/one.html
IIJmio
2022年4月1日に利用料金が再改定されたIIJmio。ギガプランの4GBは値引き幅が最も大きく『1,078円』から『990円』に。OCNモバイルONEと同様にスマートフォン本体を安く購入出来るのも同社の特徴の一つ。5Gにも無償で対応しています。
平日お昼の通信速度は『2.2Mbps』とかなり遅め。休日は『50Mbps』まで速度が上がっているので、ユーザーが混雑する時間帯で無ければ高速通信が可能ということ。IIJmioでは端末購入をメインとして考え、サブSIMとして使うのがベストかもしれません。
- 音声対応SIM(ギガプラン)基本料金:850円(税込)〜
- 契約月の基本料金:日割り
- 通話料金:11円/30秒
- データ容量:2GB~
- 翌月くりこし:対応
- 5G:対応(無料の5Gオプションに申し込み必要)
- 低速切り替え:対応
- 通信回線:NTTドコモ、au
- 公式サイト:https://www.iijmio.jp/