Motorola初となる『FeliCa(おサイフケータイ)』に対応するスマートフォン『moto g52j 5G』。最高クラスの防塵防水規格『IP68』にも準拠した日本ユーザー向けの『特化モデル』が、ついに同社からも登場しました。
Motorolaは直近で『Motorola edge 20』『Motorola edge 20 fusion』『Motorola moto g31』『Motorola edge 30 pro』にmoto g52j 5Gを含めた計5モデルを日本国内に向けてリリース。Motorola edge 30 proは8万円を超えるハイエンドなので、今回はそれ以外の3モデルとの違いを検証していきます。
まずは『FeliCa』から。moto g31、edge 20 fusion、edge 20はNFCに対応するもFeliCa(Type-F)は非対応となり、日本の人気機能『おサイフケータイ』を使う事は出来ません。
先述している通り、moto g52j 5GはMotorolaのスマートフォンではじめてFeliCaに対応。OPPOやXiaomiといったグローバルメーカーはすでにFeliCa対応モデルのリリースしているので、それに続いた格好です。
端末名 | FeliCa |
Motorola moto g31 | 非対応 |
Motorola edge 20 fusion | 非対応 |
Motorola moto g52j 5G | 対応 |
Motorola edge 20 | 非対応 |
防塵防水規格に関してはmoto g31、edge 20 fusion、edge 20が『IP52』。防塵性能は6段階中『5(粉塵からの保護)』と高めですが、防水性能は8段階中『2(垂直より左右15°以内からの降雨によって有害な影響を受けない)』と低め。軽い雨にうたれても問題ない程度。
moto g52j 5Gは『IP68』。防塵性能が6段階中『6(完全な防塵構造)』で防水性能も8段階中『8(水面下での使用が可能)』とどちらも最高等級。キッチンやプール、アウトドアなど使用範囲が拡大。これからの季節に大活躍してくれるでしょう。
端末名 | 防塵防水(IP規格) |
Motorola g31 | IP52 |
Motorola edge 20 fusion | IP52 |
Motorola g52j 5G | IP68 |
Motorola edge 20 | IP52 |
続けて性能を知る為に実機を使ってベンチマークを測定。スマートフォンの性能をトータルで分かりやすく知るには『AnTuTu Benchmark』を使用するのがベスト。4モデルを同アプリで実測した結果が以下の通り。
Snapdragpn 695 5Gを採用するmoto g52j 5Gが、Dimensity 800Uを搭載するedge 20 fusionのスコアを2万程度超えてきました。あと少しで40万に届きそうなミッドレンジとしては優秀な数値。
詳細を見ていくと、スマートフォンの脳となりデータの演算処理を行う『CPU』が12万超え。アプリの動作速度を示す『UX』も11万弱とまずまず。GPUは10万程度ですが、ミッドレンジなのでゲーム目的での購入は勧められず、この部分は特に重要視する必要なし。
ミッドレンジの肝となる『CPU』の性能について、CPUのベンチマーク測定では最も有名な『Geekbench 5』でさらに詳細をチェック!
moto g52j 5Gのスコアは、単体で処理を行うシングルコアが『639』で総合力を示すマルチコアが『1,855』。シングルコアに関してはエントリーモデルのmoto g31から2倍近い数値の上昇となり、数字の開きはそのまま体感差として表れます。
edge 20は国内最高クラスの動作速度を持つミッドレンジ。moto g52j 5Gは一般的なミッドレンジedge 20 fusionとedge 20の中間程度の速さ。価格を考慮すれば十分快適。このレベルで不満を感じる人は殆どいないかと。
ディスプレイは『6.8インチ』と大画面モデルのedge 20より大きめ。スマートフォンというよりファブレットですね。ただし液晶なので、発色が有機ELと比較してやや蛋白。ダークモード設定時に低消費電力効果も得られません。
edge 20はディスプレイが10bit対応の有機ELなので、『HDR 10+』『Dolby Atmos』の再生が可能。バックライト等が不要となり物理的に薄く軽いのも特徴です。
moto g52j 5Gは液晶ディスプレイを採用するに電池大容量大画面モデル。重量が『206g』とやや重めである事は、購入前に予め認識しておきましょう。
もっとも、液晶ディスプレイにしては明るく綺麗ですし、ブラウジングしたり軽く動画を観る程度であれば全く問題なし。最大リフレッシュレートが『120Hz』と高め(edge 20 fusionは90Hz)なので、スクロールした時の滑らかさはクセになります。一般的な60Hzでこの快感は得られません。
続いて『充電速度』を検証。moto g52j 5Gには充電器と充電ケーブルが付属していないのでその点はご注意を。今回はAnker PowerPort Atom III 45W Slimを使用し、10分間充電を行いました。
端末名/電池容量 | 充電前 | 充電後(10分) |
Motorola moto g31(5,000mAh) | 16%(25.1度) | 25%(28.6度) |
Motorola edge 20 fusion(5,000mAh) | 29%(26.9度) | 37%(29.3度) |
Motorola moto g52j 5G(5,000mAh) | 45%(26度) | 55%(32度) |
Motorola edge 20(4,000mAh) | 26%(26度) | 49%(35度) |
一番多く充電残量が増えたのはedge 20で『23%』。充電速度が速いのは確かですが、電池容量が『4,000mAh』と少なめなのでその事も影響。『5,000mAh』の大容量では『10%』充電残量が増えたmoto g52j 5Gがわずかにリード。そこまで充電速度に優れているとは言えませんね。あくまで実用の範囲内か。
メインカメラはスペック的にmoto g31と同じ。moto g31を使用して実際に撮影を行っていますが、エントリーモデルにしては十分満足のいく画質。
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moto g52j 5Gとは画像を処理するISPが異なるので、若干画質が異なる可能性はあります。しかしエントリーモデルと比較してもあまり意味が無いので、edge 20と撮り比べを行いました。全て加工なしの撮って出しです。
moto g52j 5Gはedge 20よりイメージセンサーのサイズが小さいので、光の取得量が少なく同じ画角においてはボケ味がやや小さくなります。この被写体は明るい場所で撮影しているので、moto g52j 5Gの画質も十分に明瞭。
光量の差により花びらの色が若干異なります。また、edge 20はボケ味が大きいので遠近感が強め。被写体を目立たせたい時に背景ボケは有効です。moto g52j 5Gもポートレートモードで撮影し、ボケを強めに設定すれば擬似的に雰囲気は近づけられます。
こちらの画像はmoto g52j 5Gの方が明るくクッキリと写っています。その理由は『HDR』。edge 20はカメラの設定からHDRを『自動』『ON』『OFF』の3択で選べるのですが、moto g52j 5Gは『自動』『OFF』のみ。ハイコントラスト好きには少々残念なポイント。
パソコンの大画面だとedge 20のディテールの精細さが際立って見える一枚。しかしスマートフォンで見る分にはmoto g52j 5Gも遜色ない写り。Motorolaはソフトウェアが安定しているので、ISPが変わっても画質差があまり無いイメージですね。
両モデルともHDRはON。edge 20はボケ味が活かされ迫力でmoto g52j 5Gを上回ります。ただしそれ以外の部分はほぼ変わらず。背景の明るさがやや違う程度でしょうか。
難易度の高い低照度部分に関してはやはりそれなりに画質差が発生。後方の木や葉の明るさ、ディテールがはっきりと分かるレベルで異なります。イメージセンサーや画素サイズの違いによるものですね。
こちらの画像に関しても同じ。edge 20は光量に優れダイナミックレンジが広いので、全体的に細部まで高精細に表現。この程度の画質差が気にならないという人は、写真に関して不満を感じる機会は少ないかと。
意外だったのは動画の画質。moto g52j 5Gはミッドレンジながら『電子式手ぶれ補正機能(1080p/30fps)』を備えます。同機能に対応していないRedmi Note 11 Pro 5Gとはブレの差が歴然。
手ブレ補正は非対応となりますが、『1080/60fps』の高フレームレートで撮影することも。同じSnapdragon 695 5Gを搭載するRedmi Note 11 Pro 5G、OPPO Reno7 Aは1080/30fpsが限界です。
端末名 | OPPO Reno7 A | Redmi Note 11 Pro 5G | moto g52j 5G |
最高解像度/fps | 1080p/30fps | 1080p/30fps | 1080p/60fps |
手ブレ補正 | 非対応 | 非対応 | 電子式手ブレ補正 |
Motorola edge 20、Motorola edge 20 fusionはカメラとディスプレイに特徴があるスマートフォンですが、Motorola moto g52j 5Gは『FeliCa(おサイフケータイ)』『防塵防水(IP68)』対応とあくまで実用性重視。
Micro SDカードを使えるので容量の拡張も容易。物理的なSIMを不要とする『eSIM』にも対応しています。OPPO Reno5 A 5Gの電池持ちを良くし、画面を大きくヌルヌルにした感じのMotorola moto g52j 5G。どこにでも着て行きたい『ちょっと良い普段着』的なスマートフォン(ファブレット)。これ1台あるとかなり心強いですね!
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Motorola moto g52j 5Gの主な仕様
Motorola moto g52j 5G | |
---|---|
Soc | Qualcomm Snapdragon 695 5G |
容量 | 6GB/128GB |
電池 | 5,000mAh |
重量 | 約206g |
画面 |
|
カメラ | リアカメラ
フロントカメラ
|
イヤフォンジャック | 対応 |
位置情報 | GPS, A-GPS, LTEPP, SUPL, GLONASS, Galileo |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz / 5GHz) |
SIM | nanoSIM/eSIM(1 (nanoSIM)、DSDV) |
防塵防水 | IP68 |
指紋認証 | 側面 |
おサイフケータイ | 対応 |
Micro SDカード | 対応(最大1TBまで) |
Dolby Atmos | 対応 |
OS | Android™ 11 |
Motorola moto g52j 5Gにお勧めな格安SIM
- 5G NR:n3/n28/n77/n78
- 4G-LTE:
B1/B2/B3/B8/B18/B19/B28/B38/B41/B42 - 3G: W-CDMA B1/B2/B5/B8/B19
docomoの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band19(◎)、Band21(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)、Band n79(×)
docomo回線が使えるお勧め格安SIM
Softbankの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band8(◎)、Band11(×)、Band28(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)
Softbank回線が使えるお勧め格安SIM
auの周波数帯対応状況
- 4G:Band1(◎)、Band3(◎)、Band11(×)、Band18(◎)、Band28(◎)、Band41(◎)、Band42(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)、Band n78(◎)
au回線が使えるお勧め格安SIM
楽天モバイルの周波数帯対応状況
- 4G:Band3(◎)、Band18(パートナー回線)(◎)
- 5G(sub6):Band n77(◎)